離れて暮らす親の健康が心配になるのは、誰もが感じるもの。私も例外ではありませんでした。特に、80代に入った母は「食事が億劫」「買い物が大変」と言うことが増え、体重や体調の変化にも敏感になりました。
そんなとき出会ったのが、冷凍宅配弁当の「ウェルネスダイニング」です。便利で安心そう!とすぐ注文したい気持ちになりましたが、実際に贈ってみて「事前に知っておけばよかった…」と思う点も多々ありました。
この記事では、私自身の体験をもとに、高齢の親にウェルネスダイニングを贈るときに気をつけたい5つのポイントをお伝えします。
1. 味覚の変化と「やさしい味つけ」の相性を確認する
ウェルネスダイニングは、塩分や糖質、カロリーに配慮したやさしい味つけが特徴。健康管理にはぴったりですが、「味が薄い」と感じる高齢の方も少なくありません。
私の母も最初は「味が物足りないかな」と言っていました。ただ、しばらく食べているうちに「食べ慣れてくるし、胃にもたれない」と印象が変わったようです。
ワンポイント:最初は送料無料のお試し注文で様子を見るのがおすすめ。必要に応じてポン酢など、味を補える調味料も一緒に用意してあげると安心です。
2. 冷凍庫のスペースに余裕があるか確認

見落としがちですが、重要なのが冷凍庫の容量。ウェルネスダイニングの弁当は1食ごとに専用容器に入り、複数食届くとかなりのスペースを使います。
実家の冷凍庫は2ドアタイプで、アイスや冷凍うどんなどでほぼ埋まっていたため、届いた弁当が入らず急いで整理する羽目に……。
ワンポイント:注文前に親の冷凍庫の状態を確認し、必要なら少量ずつ注文するか冷凍庫の整理を手伝ってあげましょう。
3. 温め方がシンプルか、使いこなせるかを確認
ウェルネスダイニングの冷凍弁当は、フタを少し開けて電子レンジで温めるだけのシンプルな仕様です。裏返したり、特別な設定をしたりする必要はありません。
それでも高齢の方にとっては、「何分温めればいいの?」「フタは全部外すの?」と不安になることがあります。特に説明書に小さな文字で書かれていると、見落としがちです。
ワンポイント:できれば宅配弁当が届いたら実際に自分も親の家に行ってあげて、加熱時間やフタの扱い方を付箋などに大きく書いて貼って説明してあげると安心です。「フタは少し開けるだけでOK」「500Wで●分」など、一目で分かるようにしてあげれると一番いいですね。
4. 食の「リズム」が崩れないように配慮する

まとめて届くと「賞味期限内に食べなきゃ」と義務感になり、無理をして食べ過ぎることも。高齢者は胃腸が弱っていることもあり、かえって負担になることもあります。
ワンポイント:「毎日じゃなくていいから、好きなときに食べてね」と言葉を添えてあげましょう。定期便でなく、スポット注文にするのが初めはおすすめです。
5. 「贈り物」として、気持ちを伝える工夫を
たとえ実用的な宅配弁当でも、届き方やメッセージひとつで、親の受け取り方は変わります。私は送る時には届く日を母の予定と合わせるよう事前に電話で確認しました。
「最近これにハマってるから、お母さんにも。無理せず食べられそうならまた送るね」
たったこれだけで、母は「ちゃんと自分のことを考えて選んでくれた」と受け取ってくれたようでした。
まとめ|冷凍弁当は“気づかい”とセットで贈るのがカギ

ウェルネスダイニングは、高齢者の健康管理に非常に心強いサービスですが、大切なのは「送って終わり」にしないこと。
贈る前に気をつけたい5つのこと
- 味の好みに合うか、まずは少量で試す
- 冷凍庫に十分なスペースがあるか確認
- 温め方が簡単でわかりやすいか
- 食事のペースを崩さないよう伝える
- 気持ちが伝わるひと言を添える
高齢の親への気遣いは、目に見えないところにこそ現れます。ウェルネスダイニングのような宅配弁当は、ただの“食事”ではなく、家族のつながりを感じられるツールでもあります。
あなたの「気づかい」が、きっと届きますように。